ディスクブレーキの修理に関するドキュメンテーション

ディスクブレーキの修理に関するドキュメンテーション

ミンテックス・サービスホットライン

ホットライン (平日) +49 (0)2171 703 397: 製品や技術に関する皆様からの質問にお応えします。お客様の経験から得られたヒントやご指摘も今後に役立てるため、是非お伝えください。

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修理時の基本条件

パーツ全てのクリーニングを行った後、非導電型高温耐熱性で固形成分を含まない(メタルフリー)ABS車対応の潤滑剤(Mintex CERA TEC®)をブレーキパッドのガイドシャフトやブレーキシューの軸受箇所に塗布します。

銅ペーストは使用しないでください!

不十分と判断されたパーツは全て、自動車、システムおよびブレーキのメーカーによるガイドラインに厳密に従って交換してください。

技術的トラブルやクレームを回避するため、注記事項を遵守してください。

1. ブレーキ修理の開始

ブレーキディスクおよび/またはブレーキパッドが摩耗限界に達しています。修理を開始する前に、軸や油圧システム等の関係領域をチェックしてください。

損傷部品は必ず交換してください。

2. 接触面およびハブに発生した錆の除去

古いブレーキディスクを取り外した後で、接触面やハブのエッジ部位に発生した錆を適当な工具 (ワイヤーブラシ、サンドペーパー、カップブラシ等)で除去してください。

注意: ホイールハブを傷付けないでください!

キャリパーが油圧装置と結合した状態になっている場合は、ブレーキホースに引張荷重がかからないように固定しなければなりません。

3. 接触面およびハブの清掃

錆を除去した金属接触面をブレーキクリーナー(Mintex ブレーキクリーナー) で清掃してください。

その後で、ハブに横振れが無いか相応の計測器 (ダイヤルゲージスタンド)でチェックすることを推奨します。

4. ガイドシャフトおよびキャリパーブラケットに発生した錆の除去

取り外したキャリパーブラケットのガイドシャフトは、その構造に相応して、ワイヤーブラシまたはやすりで錆や残留物を除去してください。

注意: キャリパーブラケットを傷付けないでください!

ブラケットに損傷がないか目視点検します。

5. ガイド面とキャリパーブラケットのグリス塗布

清掃処理したキャリパーブラケットガイド面に 非導電性で耐熱性があり、固体成分を含まない (メタルフリー) グリスを塗布します。

銅ペーストは使用しないでください!

損傷部品は必ず交換してください。

6. ブレーキディスクの固定

新しいブレーキディスクをホイールハブに装着し、システムのタイプに応じて、押さえネジで固定してください。ダイヤルゲージを使って、装着した新しいブレーキディスクの横揺れを最大円周の約15 mm 下側で計測してください。この計測はホイールを規定通りに取り付けた状態で行うのが最適です。

7. ブレーキピストンを戻す

ブレーキピストンを戻す作業では、傾きやねじれを回避するため、原則的に適当なブレーキピストンレンチを使用しなければなりません。キャリパーやブレーキシステムが異なることや、メーカーが指定する特殊な要求や工具にも注意してください。

8. 接触面のグリス塗布

ダンピングコートやダンピングシム等で二次的処理されたパッドの裏面には持続型メタルフリー潤滑剤を塗布する必要はありません。グリス塗布が不可欠なのはガイドシャフト上に装着したパッドの接触領域だけです。修理作業全工程において、自動車メーカーおよびシステムメーカーが規定した締め付けトルクおよび指定やガイドラインに従ってください。

重要!

取付説明書の指示に従ってください。取付説明書はミンテックス・ディスクブレーキパッドの製品パッケージに添付されています。取付説明書には特殊な取付指示に関して、以下に例示する情報が含まれています。

  • ディスクブレーキパッドの取付け位置
  • バッキングプレートのマーキングカラーとその意味
  • 電気油圧式ブレーキシステムに関わる作業時の警告注記
  • ディスクブレーキパッドのバッキングプレートに装備された脱着式シートの接着強度など

注意! 電気油圧式ブレーキを搭載した車両 (例: SBC-Sensotronicブレーキコントロール) では、ブレーキパッドとブレーキフルードを絶対に同時に交換しないでください!電子制御ブレーキシステムに関わる作業は専門担当者だけが行ってください。

必ず遵守してください! 修理やメンテナンスに関して自動車やブレーキシステムのメーカーによる指示に従ってください。